【新時代の挑戦】「きれいな水へのインセンティブ」で地球の宝を守る:ナノバブル技術とカーボンクレジットの融合

1. 「森」にはあって「水」にはないもの:持続可能なインセンティブの課題

私たちが暮らす地球にとって、「森」と「水」は欠かせない生命線です。

特に温暖化対策において、森林保全活動に経済的価値を与えるREDD+(レッド・プラス)やJ-クレジットなどのカーボンクレジット制度は、一定の成功を収めてきました。

しかし、目を水環境に移すとどうでしょうか。

  • 森の保全・改善: CO2吸収や生物多様性への貢献がクレジットとして評価され、活動の強力なインセンティブ(動機付け)になっています。

  • 水質の改善: 河川、湖沼、海洋の浄化活動は社会にとって極めて重要ですが、その貢献を経済的な価値として還元する仕組み、つまり「きれいな水へのインセンティブ」は、まだ確立されていません。

さらに、水質汚染は単なる環境問題に留まりません。

湖沼や湿地の底質(ヘドロ)から発生するメタンガス(CH₄)は、二酸化炭素の約25倍以上の温室効果を持つ強力な温室効果ガスであり、水質悪化は気候変動の加速に直結しています。

私たちは、この水の課題を解決し、水質改善の努力が報われ、綺麗な状態が維持される「新しい経済圏」を創出したいと考えています。

Definition of Clean Water

「きれいな水のインセンティブを」この思いを胸に、私たちは次世代への豊かな水環境の継承を目指します。

2. 独自技術が切り開く未来:ナノバブルが水質改善とメタンガス発生抑制の「見える化」を実現

きれいな水へのインセンティブ設計が難しい最大の理由は、その効果を正確に測定し、共通の価値として認証することの難しさにあります。

そこで、私たちの独自のナノバブル技術が重要な役割を果たします。

  • ナノバブルの力: 超微細な泡であるナノバブルは、水中の溶存酸素濃度を効果的に高め、底質(ヘドロ)の分解を促進し、微生物の活動を活性化させることが多くの事例で確認されています。ヘドロの分解は、メタンガス発生の抑制にも繋がる、持続可能なアプローチです。

Polluted water is the biggest source of GHG

  • 「水の改善量」を計測へ: 私たちは、このナノバブル技術による水質改善効果(例:溶存酸素濃度の上昇、透明度の向上、ヘドロの削減)を、科学的かつ定量的に測定・記録するシステムを構築します。これにより、これまで「見えにくかった」水環境への貢献を、信頼性の高いデータとして「見える化」することが可能になります。


この「見える化」こそが、「水質改善クレジット」創出への第一歩となるのです。



3. 社会全体での「共創」が成功の鍵:水のカーボンクレジット実現に向けて


私たちが目指す「水質改善クレジット」は、単なる技術開発で終わるものではありません。

持続可能なきれいな水へのインセンティブの仕組みとして機能させるためには、社会全体での連携が不可欠です。

この壮大な挑戦を成功させるために、私たちは以下のような多様なパートナーシップを求めています。


  • 学術機関・研究機関との連携: ナノバブルによる水質改善効果の科学的な裏付け、そしてクレジット認証に必要な厳密な計測方法や基準の確立。

  • 政府機関・自治体との連携: 創出されたクレジットを公的に認証する枠組み(例:J-クレジット制度への水質改善カテゴリーの追加など)の検討と、政策的なサポートの獲得。

  • NPO・地域住民との連携: 実際の活動フィールド(河川、湖沼、沿岸)での実証実験の推進と、地域社会を巻き込んだ保全活動の展開。

  • 企業との連携: クレジットの買い手となり、水環境保全への貢献をESG投資やサプライチェーンでの環境対策として組み込む企業パートナー。


森がREDD+で守られたように、水も「ナノバブル技術」と「水質改善クレジット」で未来に繋ぐ。

この目標達成には、皆様一人ひとりの関心と、所属する機関・団体からの知恵と協力が必要です。

きれいな水の豊かさは、私たちの経済活動、健康、そして生態系そのものを支える基盤です。


皆様と共に、次世代に誇れる、持続可能なきれいな水へのインセンティブ・システムを実現していきましょう。

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